悪手と握手

ケチャップで書いたLOVEと缶ビールが生きる意味
わだかまりを集めては、自分の存在意義を確かめる
ふと思った、なにも続ける必要はないのだと
52時間眠らなかった
眠れなかった
ずっとあの日を繰り返したかった
いつか死ぬために生活を続けているかわいい私をどうして愛してあげられないのだろう
好きな色を選べるようになったのに、ひたすら黒い絵の具と混ぜ合わせている
水の中で泣いている
オムライスにナイフを入れたらそのまままっぷたつになった
すべてが無意味になる瞬間を目の当たりにしたことはあるか
頭がしびれて指の動かし方さえ分からなくなって
やっと動く目玉で助けを求めたのに
遠ざかるうしろ姿がつめたくて、やがてぼやけて消えた
そのとき私は一度死んだのだから、この先ためらうことはなにもないはず
世界の中心で愛を叫んでもいいよ
79億人の中にまぎれて誰も見ていない