何を見ても何かを思い出したい

 

外で鐘の音が聞こえた
嫌な予感がした
すぐに雨の音になった
間違えると泣きたくなるのだけど
涙が出るのは人間の証
爪の傷が移動しているのに気付いて
わたしって人間だって思った

悲しみが途切れたときは笑ってもいいですか
笑顔がじょうずになりたい
わたしは炭酸がはじけ終わるのを待った
一緒にいるのに胸が痛い
現実よりも画質が良い思い出
正夢ってどういう仕組みなの
つばを飲む音が聞きたい
息を吸ったら好きと言う準備の合図なんですよ
…好きって3回くらい言っちゃった
なんか心残りみたいなものがなくなってしまったな
ばかになったみたい
わたしの痕跡が残るのが嫌だったけど
ふたりで撮った写真はどこかに隠しておいてほしいなと思ってしまう

わたしより難しい言葉を使うあの子が嫌いだった
何て言おうか3日くらい考えて
結局ぜんぶ諦めた
つまらないやつだとばれるのが怖い
何も言えない
映画を見た
でもわたしの人生じゃないんだよね
放っておけば治るのに瘡蓋を無理にはがして
それで生きる意味を作るみたいな
小さい遠回りを重ねたら
いつか人よりいい人生だったと言って死ねるかしら
ゴミ箱を蹴とばすのって楽しいのかしら

静かな森で3時間くらいぼーっとしたい
となりに好きな人がいてほしい
たぶん一言も話さなくても
一生の思い出になるんだろうなあ